劇場版 Fate HF3章 原作、別ルートとの比較解説

※この記事は『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅲ.spring song』及び『Fate/stay night』Heaven's Feel(桜ルート)のネタバレを含みます。

現在大ヒット上映中の『劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅲ.spring song』。その原作であるゲーム、Fate/stay nightを基にルートの解説、比較をしていこうと思います。

さて、劇場版での話の流れは、俗にいう桜ルートのTrueエンドです。

まず原作のゲームにおいて大まかに分けると、セイバールート、凛ルート(Normal or True)、桜ルート(Normal or True)の5つのエンディングが存在します。

UBW(凛ルート)、HF(桜ルート)では、作中の主人公の行動によって、見られるエンディングが変わってくる仕様となっています。

どんなところが違うのか?

一番印象的なのはやはり、物語の幕の閉じ方でしょう。簡潔に言ってしまえば、劇場版の方のルート(True)は、イリヤが第三魔法、『天の杯(ヘブンズフィール)』をもって汚染された聖杯を閉ざす、一方Normalのルートでは、士郎が聖杯に対しエクスカリバーを投影して破壊する、という流れです。

補足するなら、士郎はこのクライマックスの時点で投影を3回以上1行っており、(アーチャーの腕を使うこと自体が身体を削ること)自分の命を賭して聖杯を破壊する、という選択しかありませんでした。そこで次の項目が関わってきます。

分岐点は……

原作をなぞって解説をすると、ルート分岐のファクターはズバリ…イリヤの好感度です。 シナリオ上でイリヤに対して友好的な行動を選択することでTrueエンドを迎えることができるのですが、劇場版ではどうだったでしょうか。

そこを踏まえて振り返ると、確かに”兄としてのふるまい””思いやり”があったように思います。 兄→妹のように大切に想われた、ならば自分のことを姉だと思っているイリヤは、それと同じように姉→弟(シロウ)に対しての振る舞い…すなわち天の杯によって聖杯を閉ざす、という結末に至ります。(これもう実質イリヤルートじゃん…

他にも

ここでは紹介しませんが、劇場アニメーションならではの細かな描写の違いや、新規収録の声優さんたちの真に迫った演技にもまだまだ言及できますし、 最終決戦時の言峰綺礼の介入や、アニメーション作品では実現しないであろう数十種類のBADエンドルートなどなど。(私は鉄心エンドが好きです)劇場版、アニメだけでなく原作も是非プレイしFate/stay nightの全貌をその目で確かめてほしいです。

また、派生作品も多いFateシリーズ。その今後の展開にも期待が膨らみますね!


  1. 射殺す百頭(ナインライブズ・ブレイドワークス)、熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)、破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)、宝石剣ゼルレッチ(凛が使っていた剣)など