2023年8月31日、ゲーム『ポケットモンスター』シリーズとバーチャルシンガー”初音ミク”のコラボレーションプロジェクト『ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Types/Songs』(以下ポケミク)が発表されました。18名の人気ボカロPがポケモンをテーマにした楽曲を手掛けるとあって、ポケモンファン・ボーカロイドファン双方から大きな反響がありました。
夢と冒険、未来と音が交わる初めての世界へ!#ポケモン と #初音ミク のコラボプロジェクト
— ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 公式【ポケミク】 (@PokeMikuVOLTAGE) August 31, 2023
「ポケモン feat. 初音ミク Project VOLTAGE 18 Types/Songs」スタートです!#ポケミク で情報を発信していきます
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そこで当記事では、現在(12/1)公開されている楽曲・ボカロPを総まとめ!各楽曲の魅力や、ボカロP達の特色を紹介していきます。それでは行きましょう!
- 1.『ボルテッカー』-DECO*27
- 2. 『電気予報』-稲葉曇
- 3.『ミライどんなだろう』-Mitchie M
- 4.『ポケットのモンスター』-ピノキオピー
- 5.『戦闘!初音ミク』-cosMo@暴走P
1.『ボルテッカー』-DECO*27
第一弾を担当するのは『ヴァンパイア』や『乙女解剖』などの大人気ボカロ曲を手掛けたDECO*27氏。恋愛をテーマにした曲を数多く手掛け、独特ながらこれ以上適した表現は無い、と思わせる言葉選びや、軽快なバンドサウンドを武器に、若年層を中心に絶大な支持を得ています。 『ボルテッカー』も、彼の持ち味が全面に出たポケモン×恋愛ソング。注目ポイントは、ポケモンファンなら耳なじみのあるワードの数々。特に注目なのは ”どうか嫌いのタスキ掛けないで あなをほって逃げようとしないで” という歌詞。相手の攻撃を耐えるもちもの「きあいのタスキ」に掛けた「嫌いのタスキ」、そして洞窟などで使うとそこから脱出する効果を持つ「あなをほる」が歌詞に登場します。どれだけ猛アタックしても、HPを0にしなければポケモンバトルには勝てません。それは恋も同じこと。どれだけ好きを伝えても、オトせなかったら意味がないのです。恋する乙女の心情とポケモン要素、二つを結び合わせた巧みなリリックが光ります。そしてタイトルでもある「ボルテッカー」ですが、このわざは使うと自分もダメージを負ってしまうリスクを孕んだわざ。そんな反動ダメージも恐れず、全力で恋にアタックする女の子の姿にシビれること間違いなしな一曲です。
2. 『電気予報』-稲葉曇
第二弾を担当するのは『ラグトレイン』や『ロストアンブレラ』を手掛けた稲葉曇。中毒性の高いサウンドとモノクロを基調としたMVが織りなす世界観が持ち味です。 彼はポケモンと初音ミクにとある共通点を見出しました。それは、どちらも画面の向こうの存在であるという事、そして、電気を通じて我々に感動を届ける、という事です。落ちサビの ”『感情を でんきにかえて すてきな 声に なるでしょう 以上 電気予報を お伝えしました” という歌詞は、MVにも描かれているハラバリーのとくせい「でんきにかえる」を歌詞に取り込みつつ、電子音で我々を感動させる初音ミクを端的に表現しており、初めて聴いたときの衝撃は今でも忘れられません。また、MVに描かれたポケモンたちの鳴き声がサンプリングされていたり、曲のBPM166はわざマシン166=かみなりを表している(これを知った時は思わず天を仰ぎました)など、何回も聴き直さないと把握しきれないほどのポケモンネタが詰め込まれた一曲になっています。
3.『ミライどんなだろう』-Mitchie M
第三弾を担当するのは『ビバハピ』や『アイドル新鋭隊』を手掛け、大人気アプリ『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』のテーマソング『ワーワーワールド』でも知られるMitchie M。彼の書く底抜けに明るい歌詞とメロディは、聴く人を思わず笑顔にさせる力があります。もちろん、世界中の人々を楽しませてきたポケモンと彼の曲の相性はばつぐん! 注目ポイントはゲーム内BGMのサンプリング。ポケモンファンの間で高い人気を誇る『戦闘!チャンピオンアイリス』などが曲中に登場します。特に、ラスサビ前にとある曲のイントロが使用されているのですが、ダイヤモンド・パール世代なら鳥肌必死!どんな曲が使われているのかは、実際に聴いて確かめてみてください。また、『ミライどんなだろう』というタイトルの中にミライドンが隠れているように、歌詞の中にもポケモンの名前がたくさんちりばめられています。歌詞の中に隠れたポケモンたちを全員探し出して、目指せポケモンマスター!
4.『ポケットのモンスター』-ピノキオピー
第四弾を担当するのは『神っぽいな』や『転生林檎』を手掛けたピノキオピー。ポップでキャッチーなメロディにシニカルでエッジの効いた歌詞を載せた彼の楽曲は、国内のみならず海外にも多くのファンを持ちます。 『ポケットのモンスター』で彼が描くのは、ポケモンの世界そのものではなく、ポケモンと共に生きる現実世界の我々でした。ポケモンは現実に存在しない、だからこそずっと私たちのそばに寄り添ってくれるというメッセージが込められたこの曲。彼が過去にリリースした『君が生きてなくてよかった』や『愛されなくても君がいる』などでも、初音ミクという架空の存在に対する真摯な愛を描いており、ピノキオピーの一貫した信念が伝わってくる一曲です。
5.『戦闘!初音ミク』-cosMo@暴走P
『初音ミクの消失』や『マシンガンポエムドール』などを手掛けるcosMo@暴走P。人間には歌い切ることすら難しい超高速歌唱など、ボーカロイドにしか表現できない音楽に定評があります。 そんな彼が『戦闘!初音ミク』で表現するのは、圧倒的な強者、そしてそれに立ち向かうチャレンジャーの姿です。ポケモンバトルの緊張感、強敵に挑む高揚感を思い起こす激しいメロディや、cosMo@暴走Pの過去作を想起させる初音ミクの語りなど、ポケモンファン・ボカロファン双方がテンションMAXになる曲に仕上がっています。この曲をBGMにしてポケモンバトルがしてみたい…!
これからさらに10曲以上公開されることが決まっており、ますますボルテージが上がっていくこと間違いなしなポケミク。この記事をきっかけに、ポケモンと初音ミクが生み出す新たなる世界に出会う一助になれたのならば幸いです。