【プロ野球】パリーグ、クライマックスシリーズ展望 千葉ロッテマリーンズ 福岡ソフトバンクホークス

公式戦全日程を消化し、今日からリーグ優勝を果たした福岡ソフトバンクホークスと、2位に入った千葉ロッテマリーンズ日本シリーズ進出をかけて激突する。

打撃成績

打撃成績はソフトバンクが優勢だ。126本塁打はリーグトップでチーム打率はリーグ2位タイの打率.249。柳田悠岐が29本塁打打ち、最多安打も獲得した、今季栗原陵矢が打率.243ながら17本塁打と強い存在感を放った。盗塁王を獲得した周東佑京が打率.270、出塁率.325、50盗塁と、チーム盗塁数の半分以上稼いだ。

ロッテは、リーグ最下位のチーム打率.235だ。だが、四死球数と犠打数はリーグトップだ。四球を勝ち取り、小技を使った攻撃を展開。様々な攻撃パターンを見せたといえるだろう。主に下位を打つ藤岡裕大が16犠打を決めただけでなく、クリーンアップを任されることも多い中村奨吾も15犠打と打順を問わず重用した。他にも安田尚憲や藤原恭大など期待できる若手が多くいるため、下克上に期待したい。

投手成績

投手成績もソフトバンクに軍配が上がった。チーム防御率2.92はダントツの数字で、先発陣では最優秀防御率を含む投手3冠の千賀滉大を始め、2冠の石川柊太、東浜巨防御率2点台前半をマーク。リリーフ陣も最優秀中継ぎ投手を獲得したモイネロや、高橋礼、守護神の森唯斗らが高い安定感を誇った。

対するロッテは、リーグ2位のチーム防御率3.81ながら、ソフトバンクには大きく引き離される結果となった。しかし、与四死球率はリーグトップの数字で、投手陣の自滅は少なかったといえる。守護神の益田直也を始め、シーズン途中に巨人から移籍した澤村拓一楽天から加入したフランク・ハーマン、小野郁。そして唐川侑己、東條大樹らのリリーフ陣は強力。制球力に定評のある石川歩や、美馬学、小島和哉先発陣が試合を作れるかが鍵となる。

今季の直接対決の成績は、ソフトバンク11勝、ロッテ12勝、引き分け1と、2位ロッテがリーグで唯一、王者に勝ち越している。1勝のアドバンテージを持つソフトバンクか、下剋上を狙うロッテか、今季のパ・リーグの集大成となる両者の戦いから目が離せない。