『アサシンクリード』シリーズの順番は?時系列は? 来る新作『アサシンクリード ミラージュ』に向けてどれからプレイするべきかを紹介・解説!

アサシンクリード」シリーズは、Ubisoftが開発・販売を行う、ステルスアクションシリーズ。 歴史的な出来事を追体験できる物語、美麗なグラフィックスで描かれた実在する街並みを自在に駆け回る「フリーランニング」などが魅力の作品である。2022年に15周年を迎える「アサシンクリード」シリーズ。

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最新作「ミラージュ」は前作「アサシンクリード ヴァルハラ」で登場したアサシン・バシムが主人公だということがわかっている。前作をやっていれば、より楽しめる作品であるのは間違いない。そんなアサシンクリードシリーズは外伝などの作品群を除けば全部で12作(厳密には13作)も出ているため、「やってみたいがどれから始めれば良いか分からない」という人は多いのではないでしょうか。この記事では、シリーズ最新作を含めたシリーズ全作品(外伝作品、コミック、実写映画などは除く)時系列と概要、個人的なおすすめプレイ順を紹介・解説していきたいと思います。

アサシンクリードの世界観

支配で人類を導いていくべきと考える秘密結社”テンプル騎士団”と人類は自由意志の下でしか繫栄しえないと考える暗殺教団”アサシン教団”の二つの組織。両者は、<かつて来たりし者>と呼ばれる存在が残した”強力な遺産”を巡って、歴史の裏で人知れず熾烈な戦いを今なお続けている。”テンプル騎士団”の表向きの組織”アブスターゴ・インダストリー”は、遺伝子の中に眠る記憶”遺伝子記憶”を追体験できる装置”アニムス”を発明し、歴史の闇に葬られた”遺産”再発見しようと考えた。一方、”アサシン教団”も独自の”アニムス”を発明し、”テンプル騎士団”より先に”遺産”を獲得しようと行動を始める。この”過去”、”現在”二つの時間軸を巡る戦いを描いた作品が「アサシンクリード」シリーズである。

アサシンクリードの時系列

アサシンクリード」シリーズには、”現代編”と”過去編”の2つの時間軸がある。 基本的に、”現代編”の時系列は発売順となる。しかし、”過去編”の時系列は途切れ途切れだ。 2つの時系列を一覧にすると以下の形となる。

順番 現代編 過去編
1 アサシンクリード アサシンクリード オデッセイ
2 アサシンクリード アサシンクリード オリジンズ
3 アサシンクリード ブラザーフッド アサシンクリード ヴァルハラ
4 アサシンクリード リベレーション アサシンクリード
5 アサシンクリード 3 アサシンクリード 2
6 アサシンクリード 4 ブラックフラッグ アサシンクリード ブラザーフッド
7 アサシンクリード ローグ アサシンクリード リベレーション
8 アサシンクリード ユニティ アサシンクリード 4 ブラックフラッグ
9 アサシンクリード シンジケート アサシンクリード ローグ
10 アサシンクリード オリジンズ アサシンクリード 3
11 アサシンクリード オデッセイ アサシンクリード ユニティ
12 アサシンクリード ヴァルハラ アサシンクリード シンジケート

現代編の話をしっかりと追いたい場合は、基本的に発売順で(全作を)プレイするのがベター。 過去編は、作品に直接的な繋がりが無いものが多いため気になるタイトルからプレイすると良い。

おすすめのプレイ順

個人的なおすすめは、”エツィオコレクション(3作)→アサシンクリード 3→アサシンクリード 4 ブラックフラッグ→アサシンクリード オリジンズアサシンクリード オデッセイ→アサシンクリード ヴァルハラ”の順。 シリーズ初心者が最初に遊ぶタイトルとしては、デズモンド・マイルズ編の初代を抜いた4作がオススメ。”エツィオコレクション”は、シリーズ初期作品のリマスターであるため、最近の作品に比べて世界観の説明が丁寧で理解しやすい。「エツィオコレクション」、「アサシンクリード 3」を最初にプレイしておくと後のシリーズを遊んだときに難解な現代編を楽しみやすくなると思う。 次におすすめの作品が「アサシンクリード 4 ブラックフラッグ」。個人的にシリーズ最高傑作。海賊にフィーチャーした作品で、海戦、宝探し、冒険といった海賊のゲームに欲しい要素が、これでもかと詰め込まれている。好評な”過去編”に対して、”現代編”のテンポが悪く、評価が低いのが玉に瑕。 最後にシリーズ最新作レイラ・ハサン編3作。RPG要素が追加、更に戦闘・ステルス・パルクールのシステムが刷新された。また、現代編も一新されているので、最新作に早く追いつきたいという人はここから始めると良い。

タイトル
デズモンド・マイルズ編 エツィオコレクション(2、ブラザーフッド、リベレーション)→アサシンクリード 3
賢者編 アサシンクリード 4 ブラックフラッグ
レイラ・ハサン編 アサシンクリード オデッセイ→アサシンクリード オリジンズアサシンクリード ヴァルハラ

シリーズ作品紹介

デズモンド・マイルズ編(5作)

デズモンド・マイルズを主人公とした5作品。 現代編は、デズモンド編が一番面白い。謎解き、ドラマなどの「これぞアサシンクリード」みたいな要素が詰め込まれている。 エツィオ三部作をまとめた「エツィオコレクション」は、シリーズ初心者が最初にプレイする作品として非常におすすめ。

アサシンクリード

初心者おすすめ度★★☆☆☆ youtu.be

対応機種: PlayStation 3Xbox 360、PC

発売日:2007年

十字軍遠征時代の中世ヨーロッパを舞台に、主人公・アルタイルがマスターアサシンとなるまでを描く。 シリーズ最初の作品ということもあり、少々おつかい感が強いゲームプレイ。今のところ、PS3/xbox/PC(英語版)でしか遊べないためプレイまでのハードルが少し高い。 最新作「ミラージュ」のトレーラーでは、本作に登場する”教団本部”の建築途中の姿が描かれている。”最新作と密接に関わり合いがある”可能性があるので、今から遊んでおきたいタイトルでもある。

アサシンクリード2

初心者おすすめ度★★★★★ youtu.be

対応機種: PlayStation 3Xbox 360、PC、PlayStation 4、Xbox One、NintedoSwitch

発売日: 2009年

ルネサンス時代のイタリアが舞台。家族をテンプル騎士団に殺された青年エツィオ・アウディトーレの復讐を描いた作品だ。前作から大きく進化を遂げたシリーズ屈指の傑作。 登場人物に、稀代の天才レオナルド・ダヴィンチ、「君主論」の著者ニコロ・マキャベリなど、歴史に詳しくなくても知っているような偉人が多く登場した。 主人公・エツィオが、アサシンとなるまでの物語でもあるため、アサシン教団の信条、世界観などをつかみやすいので最初に遊ぶことを勧める。 今から遊ぶなら、エツィオ三部作がまとまった「エツィオコレクション」で遊ぶのがおすすめ。

アサシンクリード ブラザーフッド

初心者おすすめ度★★★★★ youtu.be

対応機種: PlayStation 3Xbox 360、PC、PlayStation 4、Xbox One、NintedoSwitch

発売日: 2010年

舞台をローマに移し、マスターアサシンとなったエツィオの新たな戦いを描く。 前作から引き続き、ダヴィンチ、マキャベリなどのキャラクターが登場。 新たに、アサシン教団のメンバーを従えるシステムが導入され、鍛えたメンバーを各地に配置し、ミッション中に呼び出したりできる。 「エツィオコレクション」の収録タイトル。

アサシンクリード リベレーション

初心者おすすめ度★★★★★ youtu.be

対応機種: PlayStation 3Xbox 360、PC、PlayStation 4、Xbox One、NintedoSwitch

発売日: 2011年

エツィオ三部作の完結編。 エツィオ最後の冒険の舞台は、1511年のコンスタンティノープル。 アルタイルの書物庫を開くための、エツィオ最後の戦いが描かれる。 いろいろな特殊効果を付与できる爆弾作成、より高所に登れるようになったフックブレードなどの新要素が導入された。 初代「アサシンクリード」をプレイしているとより面白いシーンが多くある。 プレイするならエツィオ三部作をまとめてプレイするのがオススメ。 「エツィオコレクション」の収録タイトル。

アサシンクリード 3」

初心者おすすめ度★★★★★ youtu.be

対応機種: PlayStation 3Xbox 360、PC、PlayStation 4、Xbox One、NintedoSwitch

発売日: 2013年

デズモンド編の最終章。過去編の主人公はネイティブアメリカンのアサシン・コナー。 アメリカ独立戦争を、ネイティブアメリカンの視点から描いた意欲作。 木や崖などの環境オブジェクトを登れるようになった「フリーランニング」、狩りで材料を集めての「クラフト」などのネイティブアメリカンらしいアクションが楽しめる。 今ではシリーズおなじみの海戦が、この作品で初めて導入された。 デズモンド・マイルズ編のストーリーを気にしないのであれば、この作品は飛ばしても良いと思われるが、”エツィオコレクション”をプレイしたのならぜひ遊んでほしい作品。

賢者編(4作)

”賢者編”と呼称しているが、これが正しいかどうか正直か怪しい。 ”賢者編”は、結局のところコミックを読まなければ完結はしないものが多い。「ブラックフラッグ」から「シンジケート」までの4作では、現代編の主人公は顔が明かされないうえにあまりストーリが進行しない、よって個人的には、あまりおすすめできない現代パート。 現代編のストーリーを追うならば、このパートは飛ばしてしまって構わないのだが、「ブラックフラッグ」は「2」を超える傑作な上に、”現代編”と”過去編”の両方の主人公がアサシンとなるまでが描かれていて、世界観がつかみやすい作品でもある。

アサシンクリード 4 ブラックフラッグ」

初心者おすすめ度★★★★☆ youtu.be

対応機種:PlayStation 3Xbox 360、PC、PlayStation 4、Xbox One、NintedoSwitch

発売日: 2013年

文句無しの傑作。 海賊の黄金時代末期の18世紀のカリブ海を舞台にした作品。主人公は、3の主人公・コナーの祖父エドワード・ケンウェイである。 前作で人気だった海戦を特色とした本作は、自身の船を駆ってのカリブ海の探索など海賊らしい要素が新たに追加され更に面白くなった。 以降の「アサシンクリード」シリーズには、しつこいほど海戦が導入されるようになってしまった。 主人公・エドワードは、アサシンとは無関係の海賊であるため、エドワードと一緒にアサシンの信条などが学べる作品。シリーズ初心者にもそこそこおすすめ。

アサシンクリード ローグ」

初心者おすすめ度★☆☆☆☆ youtu.be

対応機種: PlayStation 3Xbox 360、PC、PlayStation 4、Xbox One、NintedoSwitch

発売日: 2014年

3の7年前のアメリカ大陸を舞台にした作品。 主人公のシェイ・コーマックは、元アサシンでありながらテンプル騎士。なぜ彼がテンプル騎士となったか、なぜアメリカ大陸のアサシン教団が衰退したかが描かれる。 3で登場したキャラクターが数多く登場するため、3プレイ済みのほうが楽しめるものになっている。また、「ユニティ」へのプロローグとなるエピソードが存在する。 ゲームプレイは”現代編”、”過去編”共に基本的には4と同じもの。 アサシンの宿敵・テンプル騎士団を主役に据えた作品であり、シリーズの中では異色。シリーズにハマった人間ならば、かなり楽しめる作品だと思うが、初心者が最初に手を出す作品としては、正直ナシ。

アサシンクリード ユニティ」

初心者おすすめ度★☆☆☆☆ youtu.be

対応機種:PC、PlayStation 4Xbox One

発売日: 2015年

18世紀のフランス、ちょうどフランス革命の頃のパリを舞台に、主人公アルノ・ドリアンが革命の裏で暗躍する勢力の正体を暴くために奔走する。現代編は、ムービーのみでほぼ無いに等しい。 パルクール・戦闘・ステルスのシステムが大きく刷新された。また、シリーズ初の協力プレイが導入された。発売から8年ほど経過しており、マルチプレイはマッチングしにくいはず。マルチプレイ目的で買うのなら、一緒に遊ぶ友達がほしいところ。ストーリの評価がかなり低い作品ではあるが、個人的にはアサシン教団の雰囲気などがシリーズで一番好き。シリーズ初心者は回れ右。

アサシンクリード シンジケート」

初心者おすすめ度★★★☆☆ youtu.be

対応機種: PC、PlayStation 4Xbox One

発売日: 2016年

18世紀産業革命真っ只中のロンドンが舞台。エヴィとジェイコブの兄弟二人のアサシンが主人公。大規模な犯罪組織をまとめ上げるテンプル騎士団に対抗するべく、各組織をまとめ上げていく物語。 またしても現代編はムービーのみ。ゲームプレイは、バグだらけだった「ユニティ」の安定版といった感じ。また、ロープランチャーなどの新ガジェットが登場した。ロープランチャーはかなり便利なガジェットなのだが、このガジェットの登場でパルクールがほぼ活躍しないことが玉に瑕。「ブラザーフッド」で登場した”アサシン教団のメンバーを呼び出せる機能”が犯罪組織というかたちで再登場した。 現代編が皆無で、他シリーズとの繋がりもあまりないため、現代編に興味がなければここから始めても良き。

レイラ・ハサン編(3作)

アブスターゴ社員のレイラ・ハサンが現代編の主人公として登場する。 彼女が主人公となってからのシリーズは現代編が一新されたので始めやすくなった。 最新作「ヴァルハラ」まで一気に遊びたいという人は、レイラ編から始めると難解な現代編も遊びやすいかも。

アサシンクリード オリジンズ

初心者おすすめ度★★★★☆ youtu.be

対応機種: PC、PlayStation 4Xbox One

発売日: 2017年

舞台はプトレマイオス朝末期のエジプト。初代「アサシンクリード」の更に前、アサシン教団の発足を描いた作品。 敵は、テンプル騎士団の全身「古き結社」となる。パルクール・戦闘・ステルスの要素は前作より更に進化していて、遊びごたえ十分。知られざるアサシン教団のオリジン(起源)に迫ったストーリー、新たに導入されたRPG要素など、シリーズの新たな門出にふさわしい作品だった。 最新作に早く追いつきたいという人はここから始めると良いと思う。

アサシンクリード オデッセイ」

初心者おすすめ度★★★★☆ youtu.be 対応機種: PC、PlayStation 4Xbox One

発売日: 2018年

オリジンの更に前、紀元前430年ペロポネソス戦争中のギリシアが舞台となる。つまり歴史的にみると一番最初の作品。歴史の影で暗躍する「結社」との戦いを描く。シリーズで初めて主人公の性別を選択でき、カサンドラ/アレクシオスから一人を選んでプレイできる。また、選択肢の概念が登場、選択肢で主人公の価値観、考え方、性的指向など自由に選べるのがこの作品の魅力。ゲームプレイは「オリジン」のものと同じ様なアクションRPGとなっていて、更に「ブラックフラッグ」のような海戦要素も再登場している。DLCが非常に面白い作品であるため、DLC2種は必ずプレイしておきたい。ちなみにDLC「最初の刃の遺産」までアサシン要素ほぼなし。

アサシンクリード ヴァルハラ」

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対応機種: PC、PlayStation 4Xbox One

発売日: 2020年

「ミラージュ」発売前に遊んでおきたいシリーズ最新作。ヴァイキングの活動が活発だった、9世紀のヨーロッパが舞台。主人公・エイヴォルは鴉の戦士団のリーダーとして、民を緑豊かなイングランドの土地へ導いていくことになる。エイヴォルの性別はゲーム中いつでも変更できる。ゲームプレイは、「オデッセイ」のシステムをさらにマッシュアップしたものとなっている。植民地の略奪、ヴァイキング船を駆っての探索などヴァイキングらしいゲームプレイが魅力。DLCは、現在3種類出ている。2022年末には、エイヴォルの物語が完結する無料DLCの配布が予定されたいるらしい。恐らく、最新作「ミラージュ」の現代編はDLCを踏まえた作品となるはず、さらに「ミラージュ」の主人公は、本作の重要人物”バシム”だ。この作品を遊ばないと最新作のストーリーを理解するのに苦慮することだろう、是非次回作の発売前にプレイしておきたい。

発売前最新作

アサシンクリード ミラージュ」

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対応機種: PC、PlayStation 5、 PlayStation 4Xbox Series X/S、 Xbox One

発売日: 2023年予定

イスラーム黄金期を迎えた9世紀のバグダッドを舞台にした最新作。シリーズの原点回帰を目指し制作されており、100時間を超えるゲームプレイやRPG要素などは排斥され、非常にコンパクトなステルスゲームとしての要素が強い作品となる予定だ。「アサシンクリード ヴァルハラ」の重要人物”バシム”が主人公となり、彼の前日譚が描かれることになる。トレーラーでは、初代「アサシンクリード」で登場した”アサシン教団本部”の建築途中の様が描かれている。そういった点からも初代へのリスペクトが感じられる。久方ぶりにしっかりとした”アサシンクリード”が楽しめるのではないでしょうか。

まとめ

アサシンクリード」シリーズは今年で15周年の節目を迎える。シリーズ全体の物語も大きく動くのではないかと思われる。2022年末に「ヴァルハラ」の主人公・エイヴォルの物語が完結するうえに、2023年に発売される続編の「ミラージュ」の主人公は、「ヴァルハラ」で登場したあの”バシム”だ。絶対に「アサシンクリード ヴァルハラ」だけでも遊んでおきたい。シリーズに興味がある人はまさに今が始め時。新作の発売の前に、「アサシンクリード」シリーズに触れておけば新作もより楽しめるはず。このブログがその一助となれば幸いだ。

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