アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」アジカンがサブタイトルの元ネタに!元となった楽曲・あらすじをまとめてみました

ぼっち・ざ・ろっく! サブタイトルはアジカン楽曲が元に

アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』にはアジカンやバンドといった元ネタが多数登場! 特にサブタイトルではアジカンの楽曲が元ネタとなっています。

ひとりぼっちでギターを弾いてきた後藤ひとりを主人公に、下北沢のライブハウスでバンド活動をする女子高生たちの日常を描いた『ぼっち・ざ・ろっく!』。原作者「はまじあき」の趣味が全開で描かれた本作は、キャラクター名や扉絵など随所にバンドネタ散りばめられており、邦ロックファンやアジカンファンならフフッと笑えるような漫画になっています。そんなバンドネタはアニメでも健在。今回はTVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」のサブタイトルの使われた元ネタを紹介していきます!

第1話 転がるぼっち 「転がる岩、君に朝が降る

第1話「転がるぼっち」では、アルバム「ワールド ワールド ワールド」から転がる岩、君に朝が降るが登場。「出来れば世界を僕は塗り替えたい」という歌い出しから始まるこの曲は少しずつ変化をし始める人生を描いており、これまで一人ぼっちだったひとりが虹夏と出会うことで変化を始める、物語の始まりとしてはピッタリなサブタイトルですね。

第2話 また明日 「それでは、また明日」

アニメ第2話ラストのセリフから来ていると思われる、この「また明日」というサブタイトル。実は原作漫画1巻に収録されている元の回ではこのセリフは登場しない、アニメオリジナルのセリフとなっています。

このそれでは、また明日という曲は、「劇場版NARUTO-ナルト- ROAD TO NINJA-ロード・トゥ・ニンジャ」の主題歌としても使用されており、そちらで聞き馴染みのある方も多いはず。シングル盤とアルバム「ランドマーク」に収録されています。

第3話 馳せサンズ 「長谷サンズ」

ボーカル不在の「結束バンド」に、とある事情から逃げ出したメンバーの喜多郁代が帰ってくる第5話。ベースの山田リョウのファンである彼女が、結束バンドに「馳せ参じ」たことから名付けられたのでしょうか?

前の2話と比べ、分かりやすく付けられたこのサブタイトル。このあたりから、ぼっち・ざ・ろっく!に隠されたアジカンネタに気づいた人も多いのでは。

長谷サンズはアルバム「サーフ ブンガク カマクラ」に収録された一曲です。

第4話 ジャンピングガール(ズ) 「ダンシングガール」

結束バンドのアーティスト写真を撮影するために、下北沢の路地裏を彷徨いながらロケハンを行う一同。サブタイトルのダンシングガールは、アーティスト写真をジャンプで撮影したことから付けられたものでしょう。

またこの回では、ひとりが新曲の歌詞作成で悩んでいる様子も描かれました。悩む彼女に対して、作曲担当のりょうは自分の経験談を語りつつ「好きなように書いて」と自分らしさを大切にするよう伝えます。元ネタとなっているダンシングガールでは「辿れば疲れる言葉たちを 言い値で落として まるごと投げ出して 自分なりのスタイルで揺れれば 心が踊ったんだ」と歌われており、意図されたものかは分かりませんが、自分らしさで悩んでいるひとりの心境に近い歌詞となっています。ダンシングガールはアルバム「ホームタウン」に収録されています。

余談ですが、この回でひとりがノートに書いていたサイン案には、彼女の名前の由来となっているアジカンのボーカル後藤正文の愛称「ごっち」の文字が書かれているなど、ファンならクスっと笑えるような小ネタが満載の回となっていました。

第5話 飛べない魚 「飛べない魚」

ライブハウス「STARRY」でのライブに出演するために、オーディションへと挑む結束バンド。ひとりがなぜバンド活動を行っていくか、自分自身のバンドでの目標を考え直す重要な回。

サブタイトルとなっている飛べない魚は、空に憧れた羽を持たない魚の夢をテーマに、夢を追いかけることの辛さや難しさを歌った曲ですが、その中でも特にひとりの「終わらせたくない!」という決意の現れが印象的でした。

第6話 八景 「八景」

アルバム「ブラッドサーキュレーター」に収録されたこの曲。金沢八景が舞台のこの曲ですが、第6話ではライブのチケット配りに悩むひとりが、たまたま行き倒れていた廣井きくりと共にこの金沢八景で路上ライブを行います。

初めての先輩や、路上ライブを通じて、観客を前に演奏することの意味を理解していくひとり。バンド結成からオーディションを経て少しずつ成長していく彼女の姿に、このアニメがただ日常を描いているだけではないスポ根的な要素を感じさせる回でした。

第7話 君の家まで 「君の街まで」

バンドTシャツのデザイン会議のため、ひとりの家へと集まる回。タイトル元になった君の街まででは、シンクロナイズドスイミング中に巨大なザリガニが登場するという特徴的なMVで話題となりました。このMVに登場するザリガニや選手、コーチたちは、ぼっち・ざ・ろっく!3話の冒頭にも登場しています。

第8話 ぼっち・ざ・ろっく

ついに迎えた結束バンドの初ライブ。ひとりのギターヒーローとしての覚醒や、虹夏の夢の原点など、見どころ満載の回でした。この第8話ではサブタイトルも表題と同じ「ぼっち・ざ・ろっく」と、物語半ばでありながらタイトル回収がされ話題となりました。虹夏のセリフは、担当編集者からも「最終回?」と心配されたそう。

漫画版では、4コマが基本のまんがタイムきららで、4コマからは外れた一般的なコマ割りでライブの盛り上がりを演出するなど、ファンからの人気も高い話となっています。

第9話 江ノ島エスカー 「江ノ島エスカー」

夏休み最終日、これまで何故か一緒に遊ぶ約束をしなかったバンドのメンバーが、思い出作りのため(寂しそうにしていたひとりのため)江ノ島へと向かいます。元ネタの江ノ島エスカーは、第3話でサブタイトルとなっていた長谷サンズと同じ「サーフ ブンガク カマクラ」に収録された一曲。

このサーフ ブンガク カマクラは、全曲が神奈川県の江ノ島電鉄沿線をモチーフに作られており、他のアルバムとは違った雰囲気でファンからの人気も高いアルバムです。

第10話 アフターダークアフターダーク

夏休みが明け、ひとりの通う高校では文化祭に向けた準備が始まりました。次のライブにこの文化祭のステージを選んだ一同は、ライブに向けた準備を始めます。

このアフターダークは、逆境となって襲いかかる世界を押しのけて進んでいくような力強さが特徴的な一曲。この曲を収録したアルバム「ワールド ワールド ワールド」でも2曲目として登場し、ポジティブな印象を与えています。

STARRYでのライブを終え、次の目標となる文化祭ライブへ向けた結束バンドの新たな旅立ちを表していると言えそうです。

第11話 十二進法の夕景十二進法の夕景

ついに始まった文化祭。学校を訪れたリョウと虹夏は、喜多と共にひとりのクラスで出しているメイド喫茶で合流します。二日目に開催される文化祭ライブを控えた結束バンドの面々は、STARRYで本番への最終調整を進めていきます。

楽曲「十二進法の夕景」では、それぞれ追い抜いたり合わさったりする時計の針を「君」との気持ちの揺らぎに例えた曲となっており、日常生活に溶け込んだモノから心情が歌い上げられた一曲です。

ぼっち・ざ・ろっく!劇中では、ギターを始めたばかりの喜多の成長した姿に、これまで練習を見ていたひとりが驚くとった、喜多とひとりの関係性が光る回となっていました。

第12話 君に朝が降る 「転がる岩、君に朝が降る

文化祭ライブ本番。一曲目を終えた結束バンドは次々と新曲を披露していきます。

ここでまさかの第一話のサブタイトル回収!!第一話のサブタイトル「転がるぼっち」に対して「君に朝が降る」を持ってきたアニメ制作陣の後藤ひとりへの愛がひしひしと伝わる素晴らしいタイトルとなっていますね。

この第12話のラストでは、後藤ひとりが歌う「転がる岩、君に朝が降る」も披露され、放送時にリアルタイム視聴をしていたファンらは驚きの声を揚げていました。

今回カバー曲がリリースされるにあたり、アニプレックス公式サイトではASIAN KUNG-FU GENERATIONによるコメントも公開されています。

公開に先駆け、アジカンのボーカル後藤さんが自身のブログで本作を視聴した旨を語っており話題となっていました。

また、今回結束バンドの楽曲制作を担当した三井律郎による劇中曲「星座になれたら」の弾いてみた動画もYoutubeにて公開。アニメのあのシーンをまさかの完全再現した動画は、まさに必見です。

三井さんは他にも結束バンドの楽曲のカバー動画をアップしているため、是非観てみてはいかがでしょうか

なお、動画であのシーンを再現した「おにころ」は今回のために作られた特注品だそう(濱岡さんはアニプレックス宣伝担当の濱岡直輝さんでしょうか?) スタッフの愛情が強く感じられるぼっち・ざ・ろっく!らしいエピソードですね。

ぼっち・ざ・ろっく! キャラクター名はアジカンメンバーの名前が元ネタに

後藤ひとり 「後藤正文

名前の元ネタはもちろん、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのギターボーカル後藤正文から。結束バンド後藤ひとりのほうはギターのみですが、愛称の「ぼっち」は後藤正文の愛称「Gothc(ごっち)」から取られています。

伊地知虹夏 「伊地知潔

名前はASIAN KUNG-FU GENERATIONのドラム伊地知潔から。キャラクターの性格は、アジカンメンバーからではなく「バンド」から連想されるイメージからつけたそうですが、奇しくもこの虹夏と伊地知はどちらもメロコア・キッズと、偶然の一致をしています。

山田リョウ 「山田貴洋

こちらはASIAN KUNG-FU GENERATIONのベーシスト山田貴洋から。アジカンには後藤が山田に声をかける形で加入、結成に関わった一人でもあります。ぼっち・ざ・ろっく!4話でリョウがひとりとカレーを食べている描写がありますが、このアジカン山田もカレー好きと、またしても偶然の一致を果たしています。

喜多郁代 「喜多建介

名前はASIAN KUNG-FU GENERATIONのギター喜多健介から。最後に結束バンドへ加入した喜多郁代とは違い、アジカン結成メンバーの一人でグループのリーダーを務めています。大学時代の喜多と後藤が、音楽の話で盛り上がるうちにバンドを組む話となったそう。初期メンバーの喜多、後藤、山田の3人は、結成当初は演奏を始めてすぐの時期で、当然バンド活動も初めてだったそう。後からドラムの伊地知が加入することで、現在のASIAN KUNG-FU GENERATIONとなりました。

原作者はまじあきの趣味が全開に描かれ人気を集めているぼっち・ざ・ろっく!

様々なバンドネタが織り交ぜられ、邦ロックファンならクスッと笑えるようなバンドアニメとなった「ぼっち・ざ・ろっく!」。原作者はまじあきのバンド愛もさることながら、アニメシリーズにおけるASIAN KUNG-FU GENERATIONへの強いリスペクトからは、アニメ制作チームのぼっち・ざ・ろっく!に注がれた想いの強さを感じます。作中に登場する楽曲もとても人気で、バンドアニメとしてのクオリティを側面から支え、ファンも納得のアニメに仕上がりました。現在も連載中の原作漫画とともに、今後の展開に注目です!