Blizzard Entertainmentが開発・運営するアクションシューティングタイトル『オーバーウォッチ 』。その最新作『オーバーウォッチ2』が配信開始されました。『オーバーウォッチ』では、5~10分程度の短編アニメーションが多数公開されています。そこで、今回はそんな短編アニメーションの順番と知っておくとゲームがより面白くなるであろう”オーバーウォッチの基礎知識”を紹介していきたいと思います。
短編アニメーションおすすめの順番
視聴順のお勧めの順番は以下のものになります。
「RECALL」→「ALIVE」→「DRAGONS」・「THE LAST BASTION」・「RISE AND SHINE」・「HONER AND GLORY」・「SHOOTING STAR」・「INFILTRATION」→「REUNION」→「Zero Hour」・「キリコ」・「The Wastelanders」
基本的には時系列で並べているつもりですが、間違っているかもしれません。・が打ってあるところはどこから見ても良いと思いますが、「RECALL」「ALIVE」は最初に見るべきだと思われます。特に「RECALL」「RISE AND SHINE」「Zero Hour」は直接的につながっていますので、この順番で見ることを勧めます。
以下のアニメーションの紹介では一緒に読み進めることがお勧めのコミック・短編小説やオリジントレーラーも紹介していきます。
RECALL
オーバーウォッチ解体後の世界情勢とオーバーウォッチが再結成されるまでの経緯を描いたもの。ウィンストンがゲーム内で使用できるスキルを用いて戦うなど、プレイヤーにとってうれしい演出も見どころ。「オーバーウォッチは何で解体されたのか?」みたいな情報は、基礎知識の方で軽く解説しているので一読してみてほしい。
ちなみにこの時ウィンストンが送信したメッセージが以下の動画になる。
ALIVE
ウィドウメイカーによるシャンバリの偉大な指導者”モンデッタ”暗殺事件を描いたアニメーション。 この暗殺事件をより詳細に描いたのがトレーサの外伝コミック「ロンドン・コーリング(全5話)」だ。コミックではトレーサーの日常とロンドンでのオムニックの生活が少し明かされる、”なぜトレーサーがあの場にいたのか”、”なぜモンデッタが暗殺されたのか”が気になる人は読んでおきたい。
DRAGONS
忍者集団シマダ一族の頭領兄弟ハンゾーとゲンジが再び相まみえる。ハンゾーの”龍撃破”とゲンジの”龍神の剣”の熾烈なウルト合戦などが見どころ。
HERO
youtu.be メキシコのギャング・ロスムエルトスとソルジャー76との戦いを描いた作品。オーバーウォッチの本筋とはあまり関係のない話だが、ソルジャーの弱者を守らなければ気が済まないような、その性格が少し垣間見れる。併せてソルジャーの登場するコミックと小説を読んでおくと良い。
THE LAST BASTION
バスティオンが主役のアニメーション。セリフなどは一切ありませんが、バスティオンに表情があるような表現がじつに良い。バスティオンはオムニックであるため、オムニッククライシスの情景がチラ見ぇ。
併せて読みたいコミックが「バイナリ」。トールビョンとバスティオンの出会いが描かれています。
RISE AND SHINE
メイがオーバーウォッチに入るまでの物語を描いたもの。メイは、オーバーウォッチ2のトレーラー「Zero Hour」に登場するキャラクターの中で、唯一新しくオーバーウォッチに参加したキャラクター。そのため、今後の重要キャラクターとなる可能性が無きにしも非ず。
HONOR AND GLORY
ドイツのエージェント・ラインハルトの過去の話がメインとなるアニメーション。創設メンバーの一人でありながら組織を追い出された経歴を持つ彼が、いかにしてオーバーウォッチのメンバーとなったのかが描かれる。併せてコミック「ドラゴンスレイヤー」も読みたいところ。マップ「EICHENWALDE」には、トレーラでラインハルトが彫った彼の名前がしっかりと残されている。
SHOOTING STAR
作中屈指の人気を誇るキャラクターD.VA が主役のアニメーション。トレーラーでは、彼女のオムニックに立ち向かう凛々しい姿とその内面を垣間見ることができる。彼女の戦闘は世界中に配信されていて絶大な人気を誇る。そのため世界中にファンがおり、スポンサー企業も多くいる。ちなみに、ラインハルトも彼女のファンの一人。
INFILTRATION
youtu.be ソンブラがメインのアニメーション。敵組織”タロン”からの視点で描かれていて、リーパーやウィドウメイカーなども登場する。併せて読むことをお勧めしたいコミックが「探し物」だ。「探し物」はザリアが主人公だが、このトレーラーの前日譚でもあるコミック。
REUNION
アッシュがメインかと思いきや、キャスディがメイン。『オーバーウォッチ2』につながる重要な話だったりする。
アッシュとキャスディの関係性は短編小説「デッドロック・レベルズ」で描かれている。
※日本では第一章しか読むことができない、英語に自信があるのなら英語版がkindleでも販売されているので読んでみても良いかも。
最後に登場するエコーは、オーバーウォッチ創設メンバーの一人・リャオ博士のロボット。詳しくはエコーのオリジンストーリーから確認してほしい。
キャスディの”野暮用”というのは、端的に言うと”新人のリクルート”。その様子がコミック「新しい風」で描かれているので、気になる人は以下のリンクから読んでみてほしい。
Zero Hour
オーバーウォッチ2のトレーラーとして公開された短編アニメーション。オーバウォッチ再結成後の任務を描いている。ストーリー、演出、アクションどれをとっても、オーバーウォッチの新しい門出にふさわしい出来。あとゲンジがかっこよい。
キリコ
『オーバーウォッチ2』で新たに登場したヒーラー”キリコ”がメインの話。 ちなみにゲンジとハンゾーとは幼馴染。キリコの母親はシマダ兄弟の師匠でもある。そこら辺の細かいところは、短編小説「ヨーカイ」で読むことができる。
The Wastelanders
『オーバーウォッチ2』のベータ版で猛威を振るっていたジャンカー・クインのアニメーション。視聴者に直接語り掛けながら、ストーリーが進行していくのが特徴的。 彼女にはオリジンストーリーのPVもあり、アニメーションの背景にかかっていたBGMがフルで聞ける。ブリザードのローカライズが非常に丁寧。
オーバーウォッチの基礎知識
オムニックとは
オーバーウォッチの世界では、高度なAIを持つロボット「オムニック」が開発されている。「オムニック」は自己製造、自己修復、自己改造を行うことができ、人間が介入することなく多くの労働力を生産していくことが可能だった。この技術には他の企業も参入していき、世界に広く普及していく。「オムニック」のような高度なAI技術は製造や軍事などの面で力を発揮しており、人々の生活に必要不可欠な存在だった。「オムニッククライシス」後は、プログラムから解放されて新たに人格を獲得。新たな知的生命体として生活を営むようになる。「オムニッククライシス」での「人類を惨殺するロボット」というイメージが定着しており、人々からは反発や差別を受けている。
オムニッククライシス
「オムニック」を管理・運営していたメインシステム「ゴッドプログラム」が、原因不明のエラーにより暴走。放棄される予定であった工場を再稼働し始める。そこで生産された全ての「オムニック」には、人類を抹殺すためのプログラムがインストールされていて、人類に牙を向けてきた。こうして、「オムニック」対「人類」の戦争が巻き起こる。これがゲーム内でも語られる「オムニッククライシス」である。当初は人類の劣勢であったが、”オーバーウォッチ”の登場により人類の勝利をもって終結する。
シャンバリ
アニメーション「ALIVE」で暗殺されたオムニック:テサルカ・モンデッタによって率いられるオムニック宗教集団。 ゴッドプログラムから解放され、精神を持ち始めたオムニックたちが集まり出来上がった。 教えは「虹彩の中では、人もオムニックも同じ」 オムニックと人類の融和と、オムニックを一人の個人として理解してもらうことを目指している。 その為、反オムニックの人々のみならず、人類の混乱と紛争を目指すタロンからも敵視されている。
オーバーウォッチ
全世界を巻き込む「オムニッククライシス」に対して、各国の足並みはそろわず、気が付けば人類は敗戦の危機に瀕していた。国連はこの危機を救うべく、国連主導で「各国から集められた特殊な技能・能力を持つ人間からなる少数精鋭のエキスパート部隊」の設立を行う。これが「オーバーウォッチ」だ。彼らは、世界中の戦争を駆け抜け、瞬く間戦争を終結へと導いていく。創設メンバーは、リーダーであるジョン・モリソン(ソルジャー76)、元リーダーで後にブラックウォッチを率いることになったガブリエル・レイエス(リーパー)、ラインハルト・ヴィルヘルム、トールビョーン・リンドホルム、そしてファラの母アナ・アマリ、エコーの開発者ミナ・リャオ博士の計6人。
ブラックウォッチ
「オムニッククライシス」が終結へと向かい始めたときに生まれた影の「オーバーウォッチ」。要は、裏で汚れ仕事を行う部隊。元オーバーウォッチリーダー ガブリエル・レイエスによって、「オーバーウォッチ」内部に設立された。メンバーは、レイエス(リーパー)、ゲンジ、モイラ、キャスディ。また、度重なる独断専行や越権行為が問題となり、各国の恨みをかっていた。
タロン
オムニッククライシスの混乱の陰で生まれた世界的テロ集団。タロンの目的や設立者の名は不明。「争いだけが人類を次の段階に進化させる」という教義を広めてメンバーを増やし、各地でテロや紛争を引き起こしている。オーバーウォッチの崩壊の主犯と目されている。
オーバーウォッチの崩壊
「オーバーウォッチ」が、各地で起こる紛争・テロ行為の解決に奔走するが、陰で暗躍する「タロン」のせいで紛争やテロ行為は一向に無くならない。そういった状況に人々の間では、「オーバーウォッチがテロ行為を引き起こしているのでは?」「オーバーウォッチはテロ組織に手を貸しているのでは?」といった噂が流れ始める。そんな噂が広く流布されるにつれて、「オーバーウォッチ」に否定的な意見が見受けられるようになった。もはや、人々はオーバーウォッチを英雄と祭り上げることはなくなった。むしろ人々の中では、オーバーウォッチは「テロの主犯格」でしかなかった。民衆のオーバーウォッチへの否定的な意見を受けて、国連はオーバーウォッチの活動について極秘裏に調査を開始する。そんな中、モリソンとブラックウォッチを率いるレイエスの間でぶちょくを用いた衝突が起き、スイスの本部は大規模な爆発を起こし崩壊する。国連はこの爆発でモリソンとレイエスは爆発で死亡したと主張。オーバーウォッチへの調査も半分にトップ二人の死亡により、国連はオーバーウォッチの解体を決定。オーバーウォッチのすべての業務を即刻停止し、将来に渡るすべてのオーバーウォッチ活動(ヒーロー活動)を違法とみなし、起訴により処罰するという法案、”ペトロス法”を成立させた。これによってオーバーウォッチは完全に解体された。
ゲンジとハンゾーの関係性
忍者一家の跡取り息子であるゲンジとハンゾー。2人は、父親でもある頭領シマダ・トシローの死後、ハンゾーが次期頭領となったことで激しく対立。この対立は武力での衝突となり、結果としてゲンジの敗北をもって幕を閉じた。マップ”HANAMURA”の最終ポイントにある血と斬撃の跡はこの時のもの。この争いの後、ハンゾーは弟を殺めた罪悪感から頭領の座を退き、放浪の旅へ。一方ゲンジは瀕死の重傷を負ったところをシマダ一族と抗争中のオーバーウォッチに救われる。生死の境にいるゲンジに対して、オーバーウォッチは”このまま死ぬか”それとも”オーバーウォッチのメンバーとして、シマダ一族と戦うか”の二択を提示する。オーバーウォッチの提案を受け入れ一族と戦う道を選んだゲンジは、後にシマダ一族を壊滅にまで追いやることになる