『魔女の旅々』
灰の魔女と呼ばれるイレイナ
わずか15歳で魔法使いの最高位となった少女です。見た目は自他ともに認める美少女ですが、ふいに毒舌を吐くことがあり、ギャップが彼女の魅力のひとつです。
イレイナは、『ニケの冒険譚』を読み、魔女になって旅をする夢を抱きます。
本作は彼女の旅行記
行く先々で多くの人との出会いや、トラブルなどを経験します。
さまざまな事情を抱えた人々と関わりながら、人の表と裏、両面と向き合うことになります。
3話までの話では、3話とも、共感できる内容になっていました。切ない話や、思わず考えさせられる話、あるいは底抜けに明るい話。
ファンタジー作品ではありますが、リアルな人の営みを描いています。明るい話、少しシリアスな話がうまく織り交ぜられています。
これがこの作品の大きな特徴だと思っています。
『安達としまむら』
安達
高校1年生で、授業をさぼりがちな女の子です。
しまむらと出会い、彼女と接していくうちに、彼女に対する気持ちが変化していきます。
しまむら
安達ほどではないですが、同じく授業をさぼりがちな高校1年生です。
天然ですが、面倒見のいいところもあります。
体育館の二階が彼女たちのお決まりの場所
体育館で、彼女たちは友達になります。好きなテレビ番組や料理のことを話したり、たまに卓球したり。
しかし、ある時を境に、安達はしまむらに対して特別な感情を抱きます。
そしてしまむらに対しての感情に煩悶しながらも、少し変わった日々を過ごしていくことになります。
思春期特有の感情や、人間関係、二人だけの空気感が緻密に描かれているのが、この作品の特徴であり、見どころなんだと思います。